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生産性向上

生産管理の業務改善について(5個のポイント)

生産管理の業務改善は、商品のQCD(品質、コスト、納期)向上において重要な取り組みです。生産管理の業務プロセスを改善することで、業務効率をアップし、品質・コスト・納期を相対的に高めることができます。

しかし、「業務改善に成功した!」と胸を張って言える企業は、意外に少ないのではないかと思います。業務改善を実施したのはいいものの、余計な業務が増えてしまったり、改善した業務以外のところにしわ寄せがきたり、こうした業務改善ははっきり言って「成功」ではありません。

では、成功する業務改善とは何でしょうか?今回は、生産管理の業務改善について、成功のポイントを5つ紹介していきます。

無くす、減らす、変える、の3視点で考える

業務改善の基本は「無くす」「減らす」「変える」という3つの視点で考えることです。

  • 無くす…業務そのものを無くす、やめる
  • 減らす…業務の処理回数、処理量を減らす
  • 変える…業務の一部、あるいは全部を変える

生産管理の現場では、無くしても問題はないが伝統や慣習として行っている業務というものが多く存在します。たとえば、ほとんどの誰も見ることのない日報などは、無くしてもまったく問題ない業務です。「無くす」ことは、業務改善において最も効率化効果が高く、業務スピードを改善してくれます。

無くせない業務に関しては、まず「減らす」ことを考えましょう。たとえば、不定期に発生する業務を都度処理するのではなく、1ヵ月にまとめて処理するなど、これも立派な「減らす」業務改善です。業務にある無駄な処理を減らせれば、その分業務効率がアップします。

無くせない、減らせない業務に関しては「変える」ことを検討します。変更する業務内容に関しては一部でもいいですし、全部でも構いません。変えたことによって、業務効率が上がれば立派な業務改善です。ただし、業務内容を変更する場合は、業務プロセス全体を見渡した上で変更しないと、他の部分に影響が出てしまう可能性が大いにあるので注意しましょう。

このように、業務改善を「無くす」「減らす」「変える」の順で考えていくことで、効率良く業務改善へ取り組むことができます。

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非定型な業務を可能な限り「定型化」する

生産管理には、多数の非定型業務があります。非定型業務とは、生産計画や調達計画の立案、各部署との日程調整などがあります。これらの業務には、マニュアルが存在しない企業が多数存在します。

非定型業務の特徴は、業務を遂行する個人の経験や裁量に任される部分が多いという点です。このため、社員におって作業スピードも品質も変わります。こうした非定型業務によって、安定したQCDを実現できるでしょうか?答えは「No」です。

生産管理では定型業務を多くするほど、商品の品質が上がり、コストが下がる、納期が短縮されます。従って、現状の非定型業務を可能な限り「定型化」することが重要です。

ちなみに定型化とは、いわゆるマニュアル化であり、非定型業務を誰もが同じように遂行できる定型業務に変更することで、業務効率を大幅に向上することができます。

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特定の社員に集約している業務を標準化する

特定の社員に集約している業務、いわゆる「属人化された業務」とは、一部の社員のみが遂行できる業務です。しかし、それらの社員しか処理権限を持たないのではなく、単に周囲の業務内容への理解が足らないために起こる問題です。

「属人化された業務」が多いと、それだけ大きなリスクがあることになります。たとえば、生産ラインのAという作業は、Bさんしか行えないものだとします。これでは、Bさんが欠勤したり休職した場合、誰もがAという作業が行えないため、生産ラインは停止してしまいます。

たとえ欠勤や休職が無くとも、他部署への異動や退職となった場合、業務引き継ぎに大きな手間がかかります。

このように、専門知識やスキルが不要な業務の属人化にはリスクがあります。このリスクを低減するために、業務の標準化が重要です。標準化とはつまり、誰もが同じように業務を遂行できるよう、業務内容を整理して可視化することにあります。

業務の標準化に成功すれば、属人化された業務は無くなり、ひいては業務効率のアップにも繋がります。

小さく初めて、大きな取り組みへ成長させる

生産管理の業務改善は、広範囲にわたって多くの影響を及ぼします。製造業において「生産」はいわば中枢なので、業務改善によって一部の業務が変更されると、全体に影響が出る可能性があるのです。

このため、生産管理の業務改善では「小さく初めて大きく成長させる」という取り組み方が重要になります。つまり、スモールスタートで改善へ取り組み、徐々に適用範囲を大きくするということです。

具体的にどれくらいの範囲で始めればいいかというと、2週間で改善を完了させられる程度が目安になります。2週間という期間は長く感じますが、この期間内に業務改善を行うとなると、改善範囲は非常に限定的になります。

しかし、最初はそれで構いません。大切なことは「改善によって効果があった」という結果を、確実に出すことです。スモールスタートで業務改善に取り組めば、次第に改善のための「コツ」を掴んでいき、後々にはそれを生産管理業務全体に適用できるようになります。

ですので、生産管理の業務改善への取り組みは、必ずスモールスタートで取り組みましょう。

PDCAサイクルを繰り返す

最後に、最も重要なポイントは「PDCAサイクルを繰り返す」ということです。PDCAサイクルとは、「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Act(改善)」の要素からなる一つのビジネスサイクルであり、ビジネスパーソンにとってはお決まりのフレームーワークです。

どんな業務においてもPDCAサイクルは重要なフレームワークであり、業務改善においても例外ではありません。

業務改善に計画立案に始まり、施策の実行、施策の評価を経て、さらなる改善策を打ち立てます。その改善策に対して計画立案を行い、繰り返しPDCAサイクルを回していくのです。こうした一連のサイクルを繰り返していくことで、効率良く業務改善を実行していくことができます。

ただし、PDCAサイクルには「落とし穴」もあります。たとえば「Plan→Do→Plan→Do」の繰り返しになっていたり、数値として明確な目標を持っていないことで施策を評価できない、といった落とし穴にはよくハマります。

PDCAサイクルでは一度落とし穴にハマってしまうと、そこから抜け出すために新たなサイクルを一から構築する必要があり、手間と時間とコストがかかります。従って、業務改善時は正しいPDCAサイクルを心がけ、効率良く改善していくための方法を考えましょう。

まとめ

業務改善は組織の至るところで取り組まれるものです。しかし、生産管理に関しては、他部署の業務改善とは違うということを理解しておく必要があります。生産管理の業務改善は組織全体に影響が及ぶので、ポイントを確実に押さえた上で改善へ取り組みましょう。そうすれば、効果が高く、かつ組織全体に好影響をもたらす業務改善が実現するでしょう。

生産管理全体の業務改善を検討されている方は、一度外部の診断サービスを利用されることをオススメします。現在の業務量や改善可能なポイントを客観的に評価して、計画を立てる際の参考にすることができます。

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